カーネルのインストール
初心者用のカーネルインストールのチュートリアルです.
環境
- OS: Ubuntu 18.04 (64bit)
- Current kernel: 5.3.0-42-generic
- Installed kernel: 5.4.1
チュートリアル
カーネルコードの準備
ここでは/usr/src
を作業ディレクトリとしています.まず/usr/src
に移動してソースコードをダウンロードします.
cd /usr/src
wget https://mirrors.edge.kernel.org/pub/linux/kernel/v5.x/linux-5.4.1.tar.gz
圧縮されているのでtarコマンドで解凍します.
tar -xvf linux-5.4.1.tar.gz
コンパイル
コンパイルにあたっていくつかのパッケージをインストールする必要があります.
sudo apt install flex bison libssl-dev libelf-dev
linux-5.4.1
に移動して.config
ファイルを作成します.
make olddefconfig
make localmodconfig
最後にmake でコンパイルを行います.-j4
はスレッド数でマシンのCPUによってスレッド数を増やすと高速にコンパイルを行うことができます.
make -j4
インストール
コンパイルして生成されたイメージをインストールします.
make modules_install && make install
ブートローダの設定
GRUBの設定を更新します.Ubuntuの場合はupdate-grub
でもできるらしいですが,やっていることは下のコマンドと同じです.
grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg
再起動してGRUBのメニューからインストールしたバージョンのカーネルを選択します.
オプション:デフォルトのカーネル変更
デフォルトカーネルを変更して自動的に任意のカーネルを起動したい場合は/etc/default/grub
を以下のように修正します.
GRUB_DEFAULT="Advanced options for Ubuntu>Ubuntu, with Linux x.x.x"